やまぐろノート

記録的日記

ニートの友達をどうにかしたい

小学校からの付き合いで一年近くニートをしている友達がいる。

元の性格が臆病で心配性なのもあり、高校卒業してからバイトをしていたが上司が厳しかったらしく、そこから転職を繰り返すもなかなかいい職場に巡り合えなかった。

直近の仕事では腰をやってしまい、しばらく安静にと先生に言われ無職にならざるを得なかった。

友達としてはというと、免許も持ってないのに助手席で教官みたいな小言を言うし、誕生日プレゼントを渡す前に「持ってたら捨てていいからね」と一回ならまだしもしつこすぎるくらい念を押すし、何かと気を遣いすぎてて腹が立つこともよくある。

小学校からの付き合いなのだがずっと私のことをさん付けで呼んでいるのもなんだか気に食わない。アニメに影響されて女だが一人称が「俺」なのも引っかかる。あと被せて話してくる。

それでも長年の付き合いなのは私がそいつをほっとけないからだ。

私が姉御肌なわけではなく、機械に疎い母に苛立ちながらも説明している時と似ている。できるはずなのにもう年だからとか、あんたがやったほうが早いだとか、そういう言葉を聞いて「できないはずねえだろ」と感じるのと一緒だ。

できるのに自分を下に見てできないと思い込んでいるのは、傍からみてイライラする。

 

彼女についても腰をやっているので無理矢理にとはいかないが、私と遊べるなら短時間でも仕事できるんじゃないかと思う。お金どうしてるのと聞くと「貯金と親のすねをかじってる」なんてちょっと笑いながら言ったときはぶっ飛ばそうかと思った。

そいつは過去の職場で鬱になり、障害手帳を持っている。その元凶の職場をやめてから数年たつが、今では普通の人と変わりなく私や店員と話したりしている。だからこそ私は、こいつ仕事しようと思えばできるんじゃね?と思っている。精神的や肉体的に働くのが厳しかったら私も何も言わない。だが親や環境に甘えて出来ることを避け続けているのが嫌だった。親が死んだら自分も死ぬと言っていた。一生親に面倒見てもらって一生すねをかじるつもりでいる。誠に遺憾である。親のすねをかじっているやつに、私はのんきにご飯行こうだの旅行行こうだの言えるわけがない。そのためにも彼女には働いてもらわなくては困る。

 

先日二人で出かけた。少し休憩するかとベンチに座った時「仕事はじめなよ」と言ってみた。今までもこういうやり取りはあって、いろいろと提案したがああ言えばこう言うタイプなので全拒否された。しかしその日は、意外なほどにすぐに求人サイトを開いた。あいかわらずああいえばこう言うだったが、仕事をする気は少しあるらしい。条件や勤務先などを細かく見て、軽い休憩のつもりが一時間そこに座り吟味した。ようやく決まりネットで応募すると、5分後に面接日を決める電話がきて、明日に面接が決まった。その後買いたいものがあったのでショッピングセンターによったのだが彼女は気が気でなかったようでずっと「こわい」を連呼していた。気持ちはわかるがあまりにもうざすぎる。そんなに心配しなくても24時間後には終わってご飯食べて眠くなってるだろとおもったが、さすがに可哀そうなので言わなかった。

 

次の日、面接が終わった頃に連絡を入れてみるとあまりにも残念すぎる報告があった。

その会社は応募を締め切っていた。昨日何度も求人ページの条件や募集要項をみて、応募フォームのボタンまで有効だったというのに。職歴を聞かれたあとに募集は締め切ってると言われたらしい。障害手帳を持っていることや、一年間無職だったことが原因だったのだろうか。はたまた本当に締め切っていたのに募集ページを消すのを忘れていたのか。履歴書を事前に送っている時点で彼女の経歴はわかるのだから、変に期待をさせないでほしかった。どっちにしろ昨日一日中彼女は気が気でなかったし私も彼女を落ち着かせるのに相当な労力がかかった。会社への怒りが沸々と湧き上がるなか、彼女からの連絡がきた。

「もうやる気がおきない。諦めがついた」

せっかく重い腰をあげたというのに、まだ始まってもいないのにこいつはまた元の生活に戻ろうとしている。なぜ私がこんなにイライラしないといけないのか。やけくそでもいいからまた別のところに応募すればいいだろうに、彼女は日常に戻ってしまった。

やはり友達としてはきちんと働いて、たまの休みに予定を合わせて遊びたい。

ニートなので遊びの誘いがいつでも出来るのは嬉しいが働いてくれたほうがもっと嬉しい。いずれは旅行にだって行きたい。

 

あれから一か月後、彼女から連絡が来て「短期だけどバイト決まった」と報告があった。以前やっていた正月の短期バイト先から、今年もやらないかとお誘いがあったらしい。自分で見つけたわけでもないし短期なのだが、それでも十分よかった。

これを機に正月以降も働く気が起きてくれるように祈るばかりである。